2026年9月1日(火)、作家の早見和真先生を本校にお招きし、特別講演会を開催しました。
1学年総合コースでは現在、早見先生の作品『かなしきデブ猫ちゃん』を題材に、広島の魅力や課題を見つめ直す地域探究に取り組んでおり、今回の講演会はその探究活動の出発点として企画されたものです。


講演テーマ「モノを作って生きていくということ」
作家を志したきっかけから、一つの作品が形になるまでの道のり、創作と向き合う姿勢に至るまで、早見先生はご自身の経験をもとに率直にお話しくださいました。
『かなしきデブ猫ちゃん』シリーズは、「物書きとして町おこしにどう関わることができるか」という早見先生の問題意識から生まれた作品です。主人公・マルが各地を旅する中で、その土地の風景や文化、暮らす人々の魅力が描き出されます。広島を舞台にした「広島編」は中国新聞で連載されており、生徒にとっても身近な地域を新しい視点で見つめ直すきっかけになっています。
生徒たちが受け取ったもの
講演を聞いた生徒たちが実感したのは、物語を生み出すためには、まず地域をよく観察し、そこに暮らす人と出会い、話に耳を傾けることが欠かせないということでした。加えて、見つけた魅力をどのような言葉や表現で誰かに届けるかを考えることも、探究活動における大切な学びだと気づかされました。
早見先生のお話は、これから生徒たちが実際に地域へ足を運び、自分の目と耳で得たものを物語や企画へと育てていくための、確かな出発点となりました。

これから広島のまちへ
生徒たちはこの後、実際に広島のまちに出て、地域の方々との出会いやフィールドワークを重ねながら、広島の新たな魅力や課題を発見していきます。一度の講演で終わらせるのではなく、そこで得た気づきを物語や企画という形にして、誰かに届ける探究へとつなげていく計画です。
早見先生には、次年度以降も継続して本校の探究活動に関わっていただく予定です。生徒たちのこれからの挑戦につながる貴重なお話をいただき、心より感謝申し上げます。

早見和真(はやみ・かずまさ)先生 プロフィール
1977年、神奈川県生まれ。2008年『ひゃくはち』で作家デビュー。2015年『イノセント・デイズ』で第68回日本推理作家協会賞、2020年『ザ・ロイヤルファミリー』で第33回山本周五郎賞などを受賞。『店長がバカすぎて』『アルプス席の母』など多数の著書を手がける。絵本作家・かのうかりんさんとの共著に「かなしきデブ猫ちゃん」シリーズがある。

(文・早見和真先生、絵・かのうかりん先生)



